先日、看護・介護部合同の2年目症例発表会を開催しました
看護・介護ともに素晴らしい取り組みが生き生きと報告され、成長を確かめありました
☆症例(抜粋)☆ 消化器内科病棟 2年目看護師
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ある患者様家族が医療者であるからこそ
胃瘻(いろう)の必要性を理解しているのに、協同カンファレンスで胃瘻造設を勧めた際、了承が得られず何故なのか悩みました。「医療者だから必要性は分かる。それでも自分は家族だから本院を思うとかわいそうに思って同意をすることができない」と長男に言われ、私は家族として接するよりも、゛医療者である家族"として接していたことに気付きました。そのため、患者様のことを考えて胃瘻を拒否する家族に気付くことが出来なかったように思います。
その後、視点を変えて
リザーバー造設を勧めると見た目の痛々しさがないということで了承され造設し、患者様の今後のことを思い、長男が患者様が長年住んでいた土地・高山への退院を決めました。
在宅調整をし、一ヵ月後にその患者様は亡くなってしまいましたが、その後、病棟にご家族が来院され、高山での穏やかな生活を話され帰れてよかったと感謝の言葉を述べられました。今後も患者様・ご家族の思いを尊重し、その人らしさ、「QOL」を考慮した在宅調整をすすめていきたいと思います。
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☆総評☆ 教育担当者(看護師)
今回の症例では、その症例も「その人らしさ」を理解することに努力し、いかにその人の思いを引き出すか、また、その思いに出来るだけ寄り添うということを粘り強く取り組んできたと思います。
それぞれの思い違いを受け止め、その上でどのように向き合うのかということは、非常にエネルギーのいることですが、その中から多くのことを学ぶことができたと思います。
この一年、辛かったこと、心温まることなど様々な事があったと思いますが、その一つ一つの経験を大切にして、これからの看護、介護を展開していく上で自分の力として大いに成長していくことを期待しています。